第1章 私のこころの行方
そして信玄は、
『茉莉花は凄いな.、、、、謙信にこんな事を言わせることができるなんて。
今まで、誰一人として出来なかった事だよ。』
『え❓
そんな、、、
私は謙信様と今までと同じ様に楽しくお話ししただけですよ。
いけませんでしたか❓』
『いや、その普通が皆出来ないんだ。
謙信を恐れているからな。』
『信玄、だから言っただろう。
この女は無鉄砲と言うか、怖いもの知らずなんだと。』
『えーー❓』
『確かに、怖いもの知らずだな、、、』
『そうだろう❓』
《はははははっ。》
と、二人で笑い合っている。
たが、立つ瀬がないのは茉莉花だ。
広間には沢山の家臣が居るのに、皆の前で怖いもの知らずだの、無鉄砲だの言われて、顔から火が出るほど恥ずかしさを覚えていた。
確かに武家の娘で馬術や剣術をこなし、ましてや、謙信に指南をしてもらって居ると言うだけで普通ではない事は本人も重々承知だがここに居る皆も、少なからず思っていた事だが、、、
改めて言われると、穴があったら入ってしまいたくなるほど恥ずかしい。
と
思う茉莉花であった。