第1章 私のこころの行方
『信玄、茉莉花から手を離せ
茉莉花をお前が口説いているその辺の女と一緒にするな‼️
だが、、、、
茉莉花にかかれば、流石の信玄も袖にされるか、、、ハハッ。
茉莉花、今後も油断するなこの男は何度でも口説いてくるからな。』
『もちろん。何度だってするさ。
こんな素敵な姫が目の前に居るのに、口説かないでいられる男がいるのが俺には不思議だよ。』
と、ちらっと謙信の顔を見れば涼しい顔で、梅干しをつまみながら、酒を飲んでいる。
信玄には、謙信の心の内にある気持ちは手に取るように分かっているのである。
謙信本人にもまだ、自覚していない、茉莉花への気持ちを、早く気づかせようと思ったが、それよりも早く茉莉花を自分に振り向かせてしまおうかとも考えている心の中の自分に、少し苦笑いをし、
『では、今度俺が茉莉花に教えてあげられることがあるならば、つききりで教えてやろう。
何でも言っておいで‼️
待っているから。』
『はい。
ありがとうございます。
その時は、是非お願いします。』
そう言い、本当に嬉しそうに信玄に微笑んだ。
その笑顔に信玄は不覚にも、少し見惚れてしまっていた。
『じゃあいつでも言ってくれ。
楽しみにしているから。』
『信玄様のお心遣い本当に有り難く頂戴いたします。
こんな、私にまでお気を使って頂き私、幸せです。
謙信様。』