第3章 愛運の結びまで
そう、家康の声が聞こえたと思ったら、部屋の障子が左右に開かれた。
その部屋には、おそらく日の本中の優秀な医師達が集められて居たであろう。
ところが、物音は一切聞こえないほどの静けさに包まれていた。
だが、、、、やはり、想像した通り部屋の中には所狭しと、医師達が座しこうべを垂れて茉莉花を待っていた。
それを見た茉莉花はその様子に圧倒され、固まった、、、、。
『、、、、、、、、、。』
それを見た家康が
『何してるの?
早く入りなよ。』
『、、、っ、、あ、、ご、、、、ごめん。』
その言葉を聞き終わらないうちに、その場に立ち尽くす茉莉花の方に向かい、だらりと下がっている手を掴み部屋の中に引き入れた。
すると、部屋の中央部に姿勢正しく座している医師の1人が、