第1章 私のこころの行方
『はい。
左様でございます。』
『これから、俺の趣味で揃えていくからな。』
『はい。かしこまりました。』
『いえ、、、。
謙信様。
もぅ、十分です。
これ以上の贅沢は、、、(首を横に振り)
私は、謙信様に剣術の稽古をつけて頂きたくこちらに、しばらくお世話になるだけです。
ですので、これ以上は、、、、』
と、頭を下げた。
『まぁ、よい。
俺の好きにする。
お前は気にするな。
じき、夕餉が始まる
着物を着替えておけ。
用意ができた頃に、景家が迎えに来るからな。』
『はい。
ありがとうございます。』
と、いいながら、
謙信と、景家は、茉莉花の部屋を出て行った。
廊下を歩きながら、景家は、
どうしても謙信に聞きたい事があるのを抑えきれなかった。
『なんだ?景家。
何が言いたい、、、』
『はい。
この様な事伺ってもよいものかどうか、、、』
『茉莉花のことか❓』
『はい。』
『茉莉花様はどのような方なのでしょう❓』
『茉莉花は、安土城下のとある武家の娘よ。』
『安土城下の武家の娘、、、。
『ああ、、、
俺は、たまたま、浪人に襲われていた場に居合わせたのだ。
その時、茉莉花は、五人を相手に戦ってた。
二人までは、容易に倒せたが、いかんせん、屈強な男の力には、当然敵うはずはない。
茉莉花が三人目を倒し四人目に斬りかかられた時は、もぅ、力尽きた様子だったのでな俺が残りを一気に片付けてやったまでよ。』