第3章 愛運の結びまで
『お待ちしておりました。信長様。
離れのお部屋をご用意させていただいておりますので、どうぞ、ごゆっくりと寛がれてください。』
『急だが、頼むぞ。』
『はい、畏まりました。
此方の方が、信長様の御正室になられるお方でございますか?』
『ああ、、、。
茉莉花此の宿の主人だ。』
『どうも、お初にお目にかかります。茉莉花と申します。
この度は、急な訪問になりまして、申し訳ありません。』
『いえいえ、、、。
そのような事は、、、逆に嬉しく思っております。
何もございませんが、ゆっくりとなさっていただきたいと思っておりますので、何なりとお申し付けください。』
『ありがとうございます。
ご主人。
お世話になります。』
と、丁寧に頭を下げた茉莉花を驚いて止めた。