第3章 愛運の結びまで
『はい。
それでは、すぐに支度をします。』
『うむ。
俺も支度をしよう。』
そう言い、2人は天守に向かい建築中の本丸を後にした。
そして、2人が厩舎に着いて鞍を載せたり準備をしているところに、光秀が現れた。
『お屋形様、お出掛けですか?』
『ああ、、
茉莉花と温泉にな。
貴様は、この後用はあるのか?』
『いえ、、。
特にはございません。』
『なれば、供に付け。』
『はっ。
それでは、利三と共に。』
『うむ。
では、行くぞ。
茉莉花準備は良いか?』
『はい。信長様。』
そうして、4人は少し早い速度で温泉を目指していた。
暫くぶりの、信長と一緒の遠駆けであったため茉莉花は楽しくて仕方がない様子だった。
その様子を隣で同じ速度に合わせ走りながら見つめ、信長自身も、茉莉花の顔を見ていて気分が良かった。
茉莉花は、隣の信長に、あの花が可愛いとかあの川が綺麗だとか楽しげに話をしている。
楽しい道中だったが、そうこうしているうちに、一行が目指す旅籠が見えてきた。
光秀の使いの者がいち早く旅籠に知らせをしていた為、宿の主人は宿の外で信長達を、待っていた。
遠くに見えた、信長達を見つけると、宿の者達は皆外に出て、歓迎をした。