第3章 愛運の結びまで
『私の心から愛する方は1人の人間、織田信長ですが、この日の本に住まう全ての民には、絶対君主の天下人織田信長なのでございます。
ですから、それを見たり、聞いたりした人達が自身で感じいる為には必要不可欠な要素だと思っております。
ただ、贅を尽くせば良いというものではなく、信長様に相応な形を整えたいと考えたまでのことでございます。』
『ふっ、、、、。
いつのまにか、貴様は、天下人織田信長の奥らしくなったな、、、。』
『そうですか?
私は、朝から夜まで、、、いえ、寝ても夢の中でも信長様の事しか考えて居りませぬ。
私の全ては信長様で出来ていると思います。
ふふっ、、、。まだ、事実上は、私はまだ許嫁で御座いますよ、、、。信長様?、、、。
可笑しいですか?』
じっと、茉莉花の顔を見つめていた信長は少し考える風ではあったが、、、、、
ふっと口端を上げ、、、
『いや、、。』
と、薄く笑いながら、軽く頭を左右に振り
『表向きは、、、な、、。
だが、既に貴様は心持ちが出来ておるのだな、、、。』
と、独り言ち
『さて、茉莉花。
気分転換に遠駆けにでも出るか?
鷹狩りでも良いな、、、。』
『はい。
久しぶりでございますね。』
『少し距離はあるが、良い温泉が最近見つかってな、、
そこに行ってみるか?』
『はい。
温泉ですか、、、宜しいですね、、、。
では、支度をしてまいります、、、、、。
私は、馬に乗る着物で良いですか?』
『そうだな、、、
貴様も久し振りに馬で駆けたいのではないか?』