第1章 私のこころの行方
だが、悩んでいる時間はない。
謙信からの文には景家がやらなければならないことが山程書かれてあった為、急いで部屋から出て駆け出していったのである。
そうして、景家は、休むことなく動き続け全て用意が終わったのは、謙信からの文を受け取ってから二日半、謙信の指示通り部屋をすぐに使える様に作り上げ、細かな事は城に残る家臣に言い付け、その足で自分の馬に乗り早駆けで謙信の元へと一目散に駆けつけたのであった。
そうした、景家を迎えた、謙信は
指示通りの準備が全て整った事を報告し、
『そうか、、、
思ったよりも早く準備が整ったな、、、。』
次の謙信の言葉を待っていた。
だが、なんの説明もないまま、翌日、謙信と共に、この城下で謙信行き着けとなったこの店に連れだって立ち寄っていた。
相変わらず、酒と梅干しで喉を潤す謙信だったが、その時茉莉花が店に入ってきた。
そして、すぐにお目当ての相手を探し当て、満面の笑みで小走りで走り寄ってきた。