第2章 運命の歯車 《信長様編》
いよいよ、信長が広間に入って、上座に座した。
茉莉花の両親は畳に頭を擦り付けるようにして、
『昨日、信長様ご家臣より登城の旨賜りまして、、、波多野五郎右衛門参上仕りました。
これは、家内の千鶴でございます。
此度は、我が娘茉莉花が何か信長様のお気に触る事を致しましたので御座いましょうか❓
我が娘の不始末とあれば、、、、、如何様にも、ご処分をお受けいたしたいと考えております。』
すると、秀吉が
『五郎右衛門。
お前何か勘違いしているのではないか❓』
『え?
か、、勘違いでございますか?
しかし、、、この様な突然のお呼び出しと言う事は、、、』
『ははっ、、。
そうか、、理由を告げずに登城するよう、、、伝えたからな、、、
暫し待つがいい、、
すぐに今日呼ばれた理由がわかるだろう。』
すると、間もなく広間の廊下に面した襖の外から、女中の声が聞こえた。