第4章 来派
蛍丸「すぅ…すぅ……」
可愛い寝顔。
あれから私たちは壊れていない、まぁ、少々汚いが、寝れるほどの綺麗さを保った縁側を見つけ、そこに蛍丸を寝かせた。
蛍丸に無理矢理命令されていた投石兵たちは
ごめんね、ごめんね。と言うようにぺこぺこと私たちに頭を下げている。
か、かわいい…。刀剣男士の他にこんな子達もいるんだ…
なんて、ほわほわと癒されていると
乱「えいっ」
つんっ
『あ゛あ゛あ゛あ゛!?!?いっってえぇぇえええ!!!!』
先程、脇腹を蛍丸に少し切られた箇所を乱ちゃんが結構な強さでつついてきた。
五虎退「!?な、何してるんですかっ!わ、わ、血がにじんで…!」
薬研「結構深いな…。大将、少しばかり我慢してくれよ」
そう言って布と糸と…何?魚釣るときみたいな…針…
ま、まさか……
『や、やややや、やや薬研?それで、縫うなんて、言わないよね?』
薬研「…乱、五虎退、抑えといてくれねえか。」
乱「はーいっ。」
五虎退「あ、あのっ、失礼、しますっ!」
腕と、足を抑えられて、こ、これはまずい。
見た目が子供といえどこの子達に力で叶うはずがない
『待って待って待って、麻酔は?ねぇ麻酔は???』
薬研「今持ち合わせてなくてなぁ。すまんが大将、我慢してくれ。」
ヒュッと私の喉がなった
もうこうなったら傷が開いてもいいから暴れてやる!
そう思い、息を大きく吸い込んだその時
バッと体が上の方に持ち上げられた。
『へっ、誰!?』
蛍丸「…俺の主に何してんの?」
乱「ちょっと!ボクのあるじさんなんだけど!」
薬研「しかしなぁ、縫わねえと菌がはいって膿んじまうぜ」
蛍丸「……こんのすけは?」
ポファンッッ
こんのすけ「はい!…ってあれ?来派の蛍丸…?穢れは落ちたみたいですね!」
蛍丸「うん。主のおかげ。」
主のおかげだって!!はぁ〜もう可愛い。
こんのすけ「それはよかったです!」
蛍丸「ところで、こんのすけ」
こんのすけ「はい、何でしょう?」
蛍丸「…主が大怪我して、治せない?」
え?こんのすけが?無理でしょ、狐だもん
こんのすけ「はい!?…スキャンします!少々お待ちください!」
ス、スキャン…?
するとこんのすけの首飾りからレーダーみたいなものが私の体にあてられた。
『えっ何これ』