第8章 狙われた彼女
ー狙いは愛本人。
幸紀の傍から、本家から離す事が目的だろう。
それがどういった意味で離すのか、それに気付いた安室は部屋を飛び出した。
「安室さん?!」
「愛が危ない……!」
「お、おい!まだ居場所分かってねぇだろ?!」
「透!“あの子達”を頼れ!必ず助けてくれる!」
「あぁ!」
安室の背中に向かって言う幸紀。
彼が言う“あの子達”が誰なのか分からないコナンと小五郎は、同じ様に安室を追って走った。
その3人を見送った後、幸紀は睦月と蘭がいる部屋に戻った。
「……幸紀さん……愛さんは……?」
「大丈夫、透とコナン君……君のお父さんが愛を助けてくれる。」
「……良かった……!」
「……睦月さん、分家の方々を呼び出しておいて。」
「幸紀様……」
「いい加減、大人しくしてもらおうか。」
ギラリと光る幸紀の瞳からは何かを決意した固い意思が垣間見えた。
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安室side
幸紀の言う通りに“あの子達”を当たってみる事にしたが……どうすれば良いんだ?
辺りを見回してる僕の肩に1羽の鳥が止まった。
「……愛の所へ連れてってくれるかい?」
「……安室さん、流石に言葉通じないでしょ?」
苦笑いするコナン君を余所に鳥は軽く鳴くと僕の肩から飛び立った。
クルリと此方を向いて、まるで着いて来いという様にまた鳴く。
「え、マジで通じてる??」
「おいおい……嘘だろ?」
先導する鳥を追って行くと、少し古臭い家に辿り着いた。
表札やカーテンすら無い事から誰も住んでないと思われる。
だが……人の気配だけはする。
後ろの2人とアイコンタクトを取って静かに裏手に回れば、位置的にリビングであろう場所から声が聞こえた。
「へぇ……かなり美人じゃん。良いの?ヤっても」
「構わねぇよ。どうせ結婚する相手もいねぇんだから孕ませてお前の嫁としてくれてやるよ。良かったなぁ?結婚出来て子供も出来るなんてよ。」
男達の前には拘束された彼女の姿。
怖がる様子は見られず、ただ無表情に男達を見ている。
僕は今にも飛び出したい気持ちだ。
「(孕ませる?ふざけるな……!)」
「……安室さん、顔怖いよ。」
「……どうする?突入するにも彼女が危険だろ?」
「……そうですね……」
凛と彼女の声が静かに聞こえ、僕達は視線を戻す