第7章 思わぬ再会と脅迫状
ゆっくりと頭を上げた愛と目があった安室は胸が高鳴るのが分かった。
「初めまして、私が名探偵の毛利小五郎です。お美しい妹さんですな。」
「えぇ、自慢の妹です。」
『ちょっ……兄さん!』
「(“兄さん”って事は上手く和解出来たんだな……)」
「それで……こっちが俺の弟子の……」
小五郎が安室を紹介しようとした所で、睦月がお茶を持ってきた。
まさかの爆弾を放って。
「お茶をどうぞ……お久しぶりでございます、10年ぶりでしょうか?透様」
『「「(睦月さん!??)」」』
愛と幸紀だけでなく安室までもがギョッとする。
元々、話し合ってもいないので3人は初対面の振りをしようと思っていたのだ。
「安室さん、知ってるの?」
「お知り合いだったんですか!?」
「どういう事だ?」
「え、あ、いや……(睦月さん、振ったからには助けてくれ!)」
「透様は愛様の婚約者となられるお方でございます。」
「えー!??」
『「「(どこまで爆弾落とす気?!)」」』
蘭の黄色い声と口をあんぐり開けたまま固まる小五郎、探る様に見てくるコナン。
そんな反応を他所に愛達は焦るばかり。
「ひ、久しぶりだな、透……(こうなったら話を合わせろ!)」
「え、えぇ……お久しぶりです。愛もお元気そうで。(無茶言うな!)」
『う、うん……と、透こそ……(睦月さんのバカー!)』
「何で愛お姉さんと安室さんは10年も会ってなかったの?」
『えっと……私が兄さんの補佐するので忙しくて……連絡すら出来なかったの。』
「「(ナイス!愛!!)」」
咄嗟に付いた嘘(半分事実)で騙そうと試みる。
幸紀はこれ以上詮索されない様に本題に入った。
「それで、毛利さんのところに届いたご依頼の件ですが……」
「えぇ。」
「残念ながら俺と妹は何も知らないのですよ。」
「は?」
『睦月さん、何か知ってる?』
「いえ、私も存じ上げません。」
「毛利先生、その脅迫状はお持ちですか?」
「あぁ……手紙で届いたからな。」
胸ポケットから出てきたのは普通の茶封筒。
表には小五郎の名前、裏には此処の住所と葉月の名字だけが記されていた。
愛と幸紀、睦月が知らないとなれば……残るは分家の者ー。
恐らく愛の事が書かれているのだろう。