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審神者が死んだ日

第3章 鶴丸国永





それでも鶴丸は、変わらず話し掛ける。
何事も無かったかの様に、いつも通り明るく…。



鶴丸「そうだ、外は雪が積もってるんだ。雪だるまとやらを作りに行かないか?」



不意に触れた頬が、外に降り積もる雪の様に冷たくなっていた。

けれど、鶴丸は変わらない。
ただただ優しく、彼女の頬を親指の腹で撫でては微笑みを浮かべる。



鶴丸「雪は嫌いか?なら、一緒にかまくらを作って中で餅を焼いて食べよう!きっと暖かいぞ?」



その様子を見詰めるのは、燭台切と長谷部。
本当なら昨日から彼女はただ、其処に居るだけの抜け殻となってしまった。

昨日の朝、息を引き取った彼女を埋葬すべく政府に引き渡そうと話し合っていると…鶴丸はただ一人、彼女がまるで生きているかの様に話しかけていた。
その様子を見た皆は、報告を出来ずに居た。



燭台切「…鶴さん」


長谷部「…っ、鶴丸。貴様はいつまで現実から目を背ければ気が済むんだ!?」



長谷部はずかずかと歩み寄ると、鶴丸の首根っこを掴み上げた。
だらり、と脱力するかの様にされるがままになる鶴丸。



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