第4章 過去………そして未来へ
「これを飲むと、私もヴァンパイアになるんですよね?」
拓哉「そう。これに藤ヶ谷の血を混ぜて飲むと、ちゃんもヴァンパイアになる………けど、飲むなら覚悟を決めないといけないよ」
そうBloodを飲むと、もう人間には戻れない。
今まで通りの生活はできなくなる。
「木村さん、これもらっていってもいいですか?」
拓哉「えっ?」
「木村さんの話を聞かせて頂いて、私色々考えさせられました。木村さん、太輔くん、お2人がヴァンパイアとして苦しんだ事、そして人間として苦しんだ静香さん。改めて私自身の事を考えたいです。そして、私なりの答えが出た時に改めてこれを持ってオアシスに来ます」
拓哉「わかった」
木村さんは小瓶にBloodを入れると、ちゃんに渡した。
「では、また連絡しますね」
ペコッとお辞儀をすると、ちゃんは帰って行った。
俺が店に出て行くと、木村さんがニコッと笑った。
拓哉「ちゃんって、いい子だな。あの子がどんな答えを出しても、気持ちを大事にしろよ」
太輔「はい」
木村さんは俺の背中をポンポンと叩き、送り出してくれた。