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蒼き空、竜の名のもと【グラブル】【四騎士】

第9章 【亡国の四騎士】動乱の王都


「みんな…よく頑張ってくれた!」
教会に避難してきた人々にランスロットが声をかける。
「ここまで来れば、もうひと安心だ」
教会に集まった人々から口々に安堵の声が漏れ、怪我人の手当てをしていたサフィアも息をついた。ランスロットに労わりの声をかけた女性によると、この騒動は城の中から発生したようなのだという。
「それって、つまり…」
まさかイザベラがこの騒動を起こしているのでは。サフィアがそう思った時、突如大きな唸り声がきこえてきて入口へと顔を向けた。
「ランスロット!外に魔物が集まって来たぞ!」
「ああ!今行く!サフィア、ここを頼む」
「わかった」
人々が外に出ないように入り口を封鎖する。不安そうにする人々にしきりに「大丈夫、大丈夫よ」と声をかけながら、サフィアは戦闘が終わるのを待った。








しばらくして外が静かになった。顔を覗かせると、教会周辺の魔物は倒した、とパーシヴァルに教えられる。
「よし!では城内へ向かうぞ!」
一行はランスロットの号に頷き、城から魔物が現れたという情報を確かめるべく城内を目指した。







城内に、人の姿は見受けられなかった。騎士も、衛兵も、使用人の姿も無い。ここで何か異変が起きた事は明白だった。静まり返った城内を警戒しながら進んで行く。すると廊下に人が倒れているのが見えた。
「大丈夫か!?」
駆け寄り、ヴェインが負傷した騎士に声をかける。彼は声を振り絞り、現状を一行に伝えた。
「玉座の間…魔物、が…」
「玉座の間がどうしたって!?おい、しっかりしろ!」
ヴェインが声をかけるが、彼はそのまま意識を失ってしまった。そしてこのタイミングで魔物が現れ、ヴェインに向かって襲いかかった。
「ヴェイン、危ない!」
ランスロットの声に反応して振り向くヴェイン。はっと目をみはったのは、魔物の姿を見たからか、ヴェインを庇ったのが意外な人物だったからか。
「パーシヴァル…あ、ありがと」
彼の刃により魔物は切り伏せられた。だがパーシヴァルは警戒を解く事なくヴェインに言う。
「来るぞ…早く立て」
無愛想な表情でヴェインの手を引っ張り上げるパーシヴァル。魔物は玉座の間から溢れ出ているようだ。
「早いとこ片付けて、玉座の間にいそがねぇとだな!」
襲いくる魔物と対峙する。各々武器を構え、先に進むべく蹴散らしていった。
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