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蒼き空、竜の名のもと【グラブル】【四騎士】

第7章 【亡国の四騎士】王都撤退戦


冷たいともとれる物言いに、反対にヴェインはむっと顔を歪ませる。
「そんなの俺だってわかってるさ!でも、だからってキツイ言い方しなくてもいいだろ?」
「ヴェイン…もう大丈夫だ」
冷静さを取り戻したランスロットが、静かにヴェインを抑えた。そしてパーシヴァルに向き直る。
「すまない、パーシヴァル。俺が軽率だった。…お前の言う通りだ。今はここを脱出する事だけを考えよう」
「ランちゃん…」
ランスロットの答えにパーシヴァルは一瞥で返す。続いて彼はランスロットの傍にいるサフィアに目を向けた。
「サフィア、応急処置は終わったか?」
「うん、ひとまず大丈夫よ」
その答えにパーシヴァルは頷いた。ヴェインがランスロットに肩を貸し、脱出を試みる。だがすぐに、地下牢に足音が響き渡った。追っ手のはやさにパーシヴァルがチッと舌打ちする。
「パーシヴァル…あいつらは操られているだけだ。だからくれぐれも…」
「ふん…わかっている。俺にはちょうどいいハンデだ」
「ふっ…頼もしいな。俺も一緒に戦おう」
ランスロットの言葉に、一同は何を言っているんだと彼を見る。
「ダメだダメだ!ランちゃんは体力が回復するまで休んでてくれ!」
「そうだよ。僕達がなんとかするから」
ヴェインとグランが言い、ビィとルリアもうんうんと頷く。
「今は休んでなさい。医療騎士との約束です」
「…すまない、皆、恩にきる」
サフィアにも言われ、ランスロットは観念した。
「行くぞ」
パーシヴァルの号があり、牢屋を抜け出す。手負いのランスロットを逃がす、王都撤退戦が始まった。
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