第3章 私の今の日常
ちょうど『寮』の出入り口が見える木の枝に止まり、工が出て来るのをまだかまだかと待つ。待つ事数分、いまいち上手く『制服』を着れていない工が大慌てで飛び出して来た。その姿にも笑みが零れ、工より先に『体育館』へと飛び立つ。
「今日も頑張ってください、工」
エールを送りながら、今日も工の勇姿を見るために体育館を目指して飛んでいた私は気付かなかった。
「…………」
工が走りながら空を見上げ、一匹の白鷲の後ろ姿を見ながら小さく笑みを浮かべていた事に。そして上ばかり見ていたせいで躓き、転んでしまった事に。