第2章 帰還
数日後、はボーダー玉狛支部に無事到着した。
「おー!案外はやかったな」
「…まぁ、他でもない貴方からの指示でしたし」
「着いて早々悪いけど、まず新しく入った3人の紹介するからこっち来て」
いわれて付いていくと、リビングに男の子二人と女の子一人、そして黒い炊飯器みたいな物体がいた。
「メガネくんが三雲修、白い頭の子が空閑遊真、可愛い子が雨取千佳ちゃん、そしてこの黒いのがレプリカ。レプリカ先生は自立型トリオン兵だよ」
(空閑…)
「空閑」という名字には聞き覚えがある。迅が引き入れたらしいし、それが無関係とも限らないだろう。
「ふーん。私は。メインは攻撃手だけど一応万能手としてやってるわ。よろしく」
「そして俺の可愛い可愛い愛弟子」
「ユウ!」
「うぐっ」
すかさず鳩尾に1発お見舞いした。新人たちの前でなに言ってるのやらこの人は。
互いの自己紹介も済み、私は迅に連れられて彼の自室に足を踏み入れた。
(相変わらずのぼんち揚げだらけね…)
壁に沿って山と積まれたぼんち揚げのダンボール。さすがにここまでくると彼の将来が不安になってしまう。主に高血圧で。
「…それで?部屋に連れ込んでまで説明したいことって何?」
「実は…さっき紹介した新人のメガネくんが死ぬ未来が見えた」
迅はベッドに腰掛けながらへと向き直り、そして続けた。
「彼らを護衛をしろって?」
「いや、今回には途中まで俺と一緒に動いてもらう。それからはトリオン兵が集中してるところを順に防衛して欲しい」
これは意外だ。大規模な侵攻と聞いていたから、てっきり彼らの護衛を任されるものだと思ったが…。