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熾天の剣姫

第2章 帰還


「はい」
突然端末が着信を知らせる音を立てた。
驚きながらも画面を確認すると、そこには私が密かに想いを寄せる人の名が表示されていた。
『あ、レン?久しぶり〜』
なんとも呑気な声に思わずため息がでるが、彼から連絡をしてくるということは緊急の呼び出しだろうか。
「お久しぶりです。…何かありましたか」
『ああ、すぐにでもこっちに戻ってきて欲しいから単刀直入に言う。近々ネイバーによる大規模な侵攻がある。お前の力を借りたい』
「わかりました。貴方が必要としているのなら直ぐに向かいます」
『済まないな。ゆっくり休ませてやれなくて』
「貴方が気に病むことじゃないわ。ユウ」
『この件が落ち着いたらたっぷり甘やかしてやるからな』
「…っか、からかわないでください!それじゃまた!」
一方的に通話を切り、「迅 悠一」の文字が消えたのを確認して端末をポケットに突っ込む。そして今しがた倒したばっかりの数体のモールモッドを一瞥し、星明かりが淡く輝く夜空を見上げた。
「…これから忙しくなるわね」
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