第1章 初めて気づいた気持ち
その夜
ベランダで夜風にあたっていると、高嗣もベランダに出てきた。
高嗣「何だ、も眠れないのか?」
「色々考え事してたらね。そう言う高嗣も?」
高嗣「俺も考え事してたら眠れなくてさぁ」
「へぇー高嗣でも考え事するんだ(笑)」
高嗣「はぁ?俺だって悩みぐらいあるし!」
すねた顔で何だよーとか言ってる高嗣は、子供の頃と少しも変わってなくて……
「クスクス」
高嗣「何笑ってんだよ」
「いやー子供の頃のまんまだなぁって」
高嗣「誰が?」
「高嗣」
高嗣「俺?そんな訳ないでしょ。背だって高くなったしー、体だって男っぽくなったしー」
「そうやってムキになる所が変わってないって(笑)」
頬を膨らませる高嗣
お互いの目が合うと吹き出し、笑いだした。