第16章 赤井side2
嫌がる彼女も可愛い
だがその怒りっぷりに
少しやり過ぎたかと反省し
体を離した
反応などから推測し
分かってはいたが一応聞く
沖「おや?名前さん
男性関係は?」
『無いに決まってんでしょうが!
私の耳食べるならピーマン食ったろ!
このっ、エロメガネ!』
と、この怒りっぷりだ
なるほど、可愛い
彼女が完全に処女だと言う事を
把握し嬉しさが込み上げるのと
同時に奪いたいと気持ちが高鳴った
そんな俺の気持ちを何も
理解出来ていない様子の彼女は
俺の胸を拳で叩いてくる。
精一杯の仕返しだろう
その場に座り込んで
優しく抱き寄せると
落ち着かせる為に頭を撫でた
沖「今回は私が悪かった」
と、謝れば大人しくなる
『お、沖矢さんはスキンシップが
激しいんです!
あー!さてはアメリカ人だな!』
彼女の勘は鋭いな…
同時に実は頭が良い
賢い子なのかもしれんな、と思うと
あのボウヤの
親戚なだけはあると納得した
自然と笑いが込み上げた
沖「ふふっ…名前さんは
中々勘がいいみたいですね」
『え!アメリカ人なの!?』
沖「いいえ、"私"は
アメリカ人ではありませんよ」
そう"沖矢"は
アメリカ人では無いが
俺は戸籍上アメリカ人だ
彼女はと言うと
なんだ違うのか、とガッカリした様子で
また表情がころころ変わる彼女が
可愛くて喉の奥で笑った
そんな俺をじっと見つめてきて
不思議に思っていると
急にメガネを外してくれと
言われた
メガネを外すと
顎に手を当てながら
再びじっと俺の顔を
見つめてくる彼女
ふと、彼女の唇に目がいく
小さくてぷっくりしていて
薄いピンク色のその唇に
沖「そんなに見つめられると
キスしてしまいますよ」
素直な気持ちを口にすれば
ビクッと肩を跳ねさせ
ばかっ!と言いながら身を引く彼女
もうメガネを掛けていいと言われ
掛けながらどうしたのか尋ねれば
笑い方が赤井さんに似てたから
実は赤井さんじゃないかと言われ
本当に彼女は勘が良いと感心した
いつ、俺の正体がバレるか。
楽しみだな…
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