第3章 夢の中の住人A
赤「よし、いい子だ」
そう言いながら赤井さんは
私の頭をぽんぽんした
『ちょ、子供扱いするなー!』
赤「俺からすれば
今の君も大人の姿の君も
十分子供だ」
そう言い赤井さんは
私を抱き上げた
『わぁっ…このっ…おじさんめ!』
赤「ほら、もう寝るんだ」
赤井さんは私の部屋まで
抱き上げたまま連れて行くと
ベッドに私を寝かせた
赤「しっかり休息を取るんだぞ」
『でもこのまま目を瞑って
朝が来たら赤井さん居なくなるじゃん』
夜にしか会えない
夢の中でしか会えない
なんだかもう少しだけ
お喋りしていたいな…なんて思った
赤「また会えるさ
いい子にしていたらな」
『わかった、いい子にする!
だからまたお喋りしようね!』
赤「ああ、おやすみ名前」
『おやすみ、赤井さん』
赤井さんは私の瞼に
ちゅっ…とキスを落とした
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カーテンの隙間から
差し込む光で目が覚めた
『…んーっ…』
大きく伸びをする
『あー…また変な夢見たなぁー
…赤井さんかー…』
まだ眠い…
二度寝しようと布団を
頭に被った瞬間、
部屋の扉がガチャリと開いた
沖「名前さん、朝ですよ」
『…ん〜、今から二度寝するところ〜』
沖「ほら、起きて下さい」
『二度寝の邪魔しないでください〜』
沖矢さんは私の布団を剥いだ
『やだぁ!沖矢さんのえっち!』
沖「ホォー…朝ごはんは
ピーマンづくしにしましょうか」
ぐぬぬ…!
卑怯だ…卑怯すぎる!メガネの鬼!
くっそー!
『…起きます!のでピーマンは
やめて下さいお願いします』
私はベッドの上で
勢いよく土下座した
沖「ピーマンと仲良くなる
チャンスかもしれませんよ」
『あいつとは仲良く出来ません!』
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