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異世界召喚とランプの精

第4章 黒い宝石


「おはよう、クラーロ」


寝室に置かれているソファーから立ち上がり着替えを済ませ
ベッドで眠るレイの髪を撫でた
レイがランプから出てきて今日で3日
未だその瞳は閉じたままだった
暫く艶やかな髪を撫で額に口づけを落としテリオスは寝室を後にした


「おはようございます。殿下」


「おはようリーサ
今日は建国祭で戻るのが遅くなる」


「はい。かしこまりました
いってらっしゃいませ」


リーサに見送られ父である陛下のもとへと向かった


「おはようございます父上」


「おはようテリオス
ところでその手に持っている物はなんだ?」


テリオスの手にはレイが眠っていた黒いランプが握られていた


「実は先日宝物庫に入った折に見つけたのです
あまりにりも美しいので私室に持ち帰っていたのですが
今日は建国祭なので皆に見せようかと思い持って参りました」


「テリオス・・・勝手に宝物庫の物を持ち出すでない」


「申し訳ありません。これ以外の物は
持ち出していませんので」


そう"物"はね


建国祭の開催の時間になり王城の門が開かれた
大広間に置かれている調度品や
騎士団が行う模擬戦を見るために
普段お城に入ることが出来ない民たちが見学にやって来た


模擬戦の一番人気なのはやはり団長であるシュヴァリエだ
騎士団は五つの団にわかれている
同じ黒色の団服だがどこの団の所属か分かるよう
それぞれに色があしらわれている
第一が白、第二が赤、第三が青、第四が緑、第五が黄
そしてそれを束ねる団長であるシュヴァリエは銀色の団服を着ている


模擬戦は一対一の勝ち抜き戦だ
全員の試合が終わり通常なら優勝者が団長と試合が出来るのだが
シュヴァリエの実力派ずば抜けているため
第一から第五までのそれぞれの団で優勝した五名が挑む
一対五の戦いになった
鋭い眼光で向かってくる五人の騎士たちを蹴散らし
敢え無く撃沈させて行き勝敗はシュヴァリエに上がった


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