第4章 黒い宝石
"私は私だけの姫が欲しい。私だけの唯一無二の姫が"
そうだ、確かに私はそう言ってランプの精に願った
いきなり知らない場所に連れてこられ
怯えていたクラーロを妃として娶った
自分勝手な願いだと今なら分かる
だか、当時の私はそうは思っていなかった
その傲慢な態度のせいで
クラーロは心を閉ざしランプに閉じ籠ってしまった
"お前が改心し心から愛することが出来る日まで
****には長き眠りについてもらう
それが今世なのかはたまた来世なのか
いつになるかはお前次第だ"
そう言って消えたランプの精
私は残されたランプを自室に持ち帰り
毎日寝る前にクラーロに問いかけていた
"なぜクラーロは心を閉ざしたのだ"
なぜ?それはお前のせいだろう
"私はクラーロを大事にしていた!"
大事だと?部屋に閉じ込めて
自由を奪うことがか?
"私はクラーロを愛している!!"
あんなもの愛などではない
その証拠にお前は生きているうちに
クラーロに再び出会うことは無かっただろう?
"私は!私はっ!!"
諦めろ、もうこの世にいないお前では無理だ
"確かに私には無理だな・・・・・"
今は俺が居る
安心して眠りにつけマッドネス
"・・・クラーロを・・・
・・・頼む・・・・・"
ああ、今度こそ幸せにしてみせる