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届かないとしても

第4章 そんな所も好き*


「何の映画ですか?」

「ホラー映画ですね。」

「そうですか………え!?」

なんですと。私ホラーだけは駄目なんです。
ゾンビや幽霊なんていないと思っても怖いものは怖いのだ。

「せ、先輩…あの」

「あぁ、貴方確かホラー苦手でしたよね」

「あれ、なんで知ってるんですか?」

「貴方が前に聞いてもいないのに言っていたでしょう」




そんな私が言ったことも覚えていないことも覚えていてくれたのか。
聞いていないようで聞いてくれている先輩に胸がきゅう、となる。

いやそれよりも!!

「先輩!なんでホラー苦手なの知っててそんなの買うんですか!」

「残っていたチケットがこれだけだったんですよ」

「でもホラーは本当に駄目なんです!」

「そうですか。俺は好きです」

先輩ホラー好きなんだ。新発見。
てそうじゃなくて。

「う~、」

「見るのやめますか?」

「いえ!見ます!先輩とならいけます!」

「では行きましょう」




大丈夫だ。うん。大丈夫大丈夫。
本当に無理になったら先輩の腕にでも飛び込もう。先輩もそれくらい許してくれるよね。
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