第4章 そんな所も好き*
明日、指定の場所で11時にと言われた
待ち合わせなんて付き合ってるみたい♡
まだ見たことのない先輩の私服が楽しみだ。精一杯可愛くして行こう!
それから2時間。鏡の前で1人ファッションショーを繰り広げ、いつもより念入りに肌の手入れをしてから眠りについた。
おはようございます。
ただいま10時です。楽しみで1時間も早くに来てしまった。
えへ、今日は普段はしない髪型にも挑戦してみた。結構上手くいって気に入っている。
先輩、私服どんな感じなのかな。
先輩の事を考えていると時間なんてすぐ過ぎてしまう。
いつの間にか私の目の前には先輩がいた。
待ってください。
かっこいい。かっこいいです先輩。服はシンプルなのにかっこいいって罪ですよ。
「えへへ。先輩かっこいいです」
「そうですか。貴方もそれ、似合ってますよ」
あれ、先輩今日優しい。いつも優しいけど。
顔が熱い、普段言われたことなんてないのに。普段言われないことを言われたら照れてしまう。先輩だから余計に。
「何赤くなってるんです。それで、どこに行くんですか?」
あ。そうでした。
先輩とデート出来る事が嬉しくて行き先なんて考えていなかった
「えっとですね」
「まさか決めてないんですか?」
「はい…すみません」
「…ここから近いし映画でも良いですか」
「あ、はい!先輩とならどこでも嬉しいです!」
映画!楽しみだな。先輩どんな映画が好きなんだろう
俺が買ってきますから。と言われ長椅子に座って待っていると先輩が戻ってきた。
「先輩!最初の恋のチケットありました?」
「いえ、売り切れだったみたいなので別のチケットです」
そうなのか。あの映画は気になっていたから少し残念…
先輩と見れるならなんでも良いけどね。