LOVE*CHOCO*KISS‼︎ 〜HQバレンタイン企画〜
第14章 《影山》いつでも君のそばに
コイツってこんな指細かったっけ?
なんかまつ毛長いし…
っていうか口唇テカテカしてねぇか?!
久々に目の前にいる幼なじみから
目が離せずそんな事ばかり考えてしまう…
『…ん?終わった?』
突然顔を上げて目が合った幼なじみにドキリとした
「最後のココ…わかんねえ…」
誤魔化すように机の上の課題を指差せば
どこ?と身を乗り出してきて…
二人の距離がグッと近づく
『…えっと…どれどれ?』
覗き込むように顔を下げて髪を耳にかけると
微かに甘い香りがして俺の心拍数を更に速くさせた…
やっぱりコイツと居ると調子が狂う…
あの日から…
なんでそんな平気そうに笑ってられる?
こっちは未だ小鳥遊って呼ぶ事に慣れねえのに…
つうか…なんであんなに顔赤かったんだ?
俺は何か変な事言ったのか…?
アイツが飛び出して行ったドアを
見つめながらそんな事を考える
ダァァ…クソッ…
胸がドキドキしたりモヤモヤしたり…
なんでこんなにもアイツが気になるんだ…
「影山~お前も坂の下寄ってくだろ?」
「おう」
部活終わりに日向に声を掛けられて
坂の下商店へ向かう
すると先を歩いていた日向が
何かに気づいたように振り向く
「…あの子影山のクラスの子だよな?
あんな所で何やってんだろ?」
指さす方には外灯に照らされながらも
ぼんやりと佇む幼なじみの姿…
ホント何やってんだ?
声掛けようと近づこうとした瞬間
走って来たヤツと目を合わせて笑いあう…
「そっかぁ…待ち合わせだったんだな」
呟く日向の言葉がやけに俺をイライラさせた…
チッ…なんだよ…