LOVE*CHOCO*KISS‼︎ 〜HQバレンタイン企画〜
第14章 《影山》いつでも君のそばに
影山と私の家はお隣さん
いわゆる幼なじみの関係
母親同士も仲良しで物心ついた頃には
いつも一緒に遊んでいて…
でも小学生になって影山がバレーを始めると
少しずつ私達の関係は変わっていった
『これから私の事…小鳥遊って呼んでほしい
私も影山って呼ぶから…ねっ?』
そう告げたのは中1の時…
優れたバレーセンスで注目されてく影山が
なんの取り柄もない私とは別の世界の人に感じて…
私は…自然と生まれていた恋心を
心の奥底に閉じ込めた…
「なぁ…それ何作ってんだよ…」
呟く影山の声に顔をあげるとふふっと笑う
『えっ?あっ…これ?
手作りのお守り?バスケ部の皆んなにね…』
「ふ~ん」
『うん…ほらっもうすぐバレンタインでしょ?
チョコだけっていうのもどうかなって思って…
うちはさ…バレー部みたいに強豪じゃないし…』
『心配しなくても…影山はたくさん貰えるよ…』
「別に心配なんてしねえ」
『そうなの?でも春高で活躍したし…
なんてったって全日本ユース候補だよ?
どうする?全国各地からチョコ届いたら…』
チクリと痛む胸を誤魔化しながらそう言えば
どうもしねえよと素っ気なく答える
「そういや…お前さ…昔チョコくれたよな?」
『えっ…』
「すっげー美味かったの覚えてる…
また食いた…い…はぁ?!おっおいっどうした?
顔…赤いぞ…」
グッと腕を掴まれて影山と目が合う
やっやだ…
あまりの恥ずかしさに慌てて目を逸らす
『…ばっ…かっかげ…やまが変な事…言うから…
…もう終わったよね…課題…私…先行くから…』
影山の手を払うと教室を飛び出した…