LOVE*CHOCO*KISS‼︎ 〜HQバレンタイン企画〜
第2章 【SS】岩泉一のバレンタイン
「俺も……小鳥遊の事、好きだ。」
両手で受け取ったチョコを片手に持ち替え、右手で彼女の左手に触れる。バカみたいに煩い鼓動が静寂の中で鳴り響くのをかき消すように、俺はそのまま彼女の体を引き寄せた。
ドクンッ ドクンッ ドクンッ
俺を見上げる小鳥遊の子犬みたいに愛くるしい瞳が堪らなく可愛いくて、頭の中の自分が悶絶している。
(くっそ……めちゃくちゃ可愛い。)
「無理だ、ちょっとタイム。」
「ぶふっ!?…いわいずみ、くん!?」
照れ臭すぎて堪らず視線から逃れようと彼女を抱き寄せる自分。だが、直ぐに逆効果だと気付く。
(小せぇ…柔らけーし…あ゛ぁぁぁー!!つか、なんで抱きしめたんだ、俺は!!?)
何から何まで間抜け過ぎて、天井を仰ぎ見てゴクリと息を飲む。
「小鳥遊。…………俺と付き合ってくれ。」
終。