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LOVE*CHOCO*KISS‼︎ 〜HQバレンタイン企画〜

第5章 《白布》君にチョコを渡す方法



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バレンタイン当日。
あの日以来、賢二郎とは部活で顔を合わせる事はあっても、メールや電話をしても一切反応がなく一方的に無視されてる状態が続いていた。

自分が何か悪いことをしたのか…と考えても、悪いのは川西であって私じゃない。ただ無理やり写真を撮られただけ。と説明したいけど、当の本人は明らかに私と距離をとっていて、話せる感じじゃなかった。

いつもなら「お前なに馬鹿なことやってんだよ?」と軽く罵られて終わりそうなことなのに、そんなやりとりすらなく。私は用意したバレンタインのチョコレートのカップケーキを手に賢二郎が部室から出てくるのを待った。

外は雪がちらついて、透明のビニール傘には音もなく雪が張り付きじんわり時間をかけて溶けていく。

ガチャ

ドアが開く音と同時に瞬時に身体がこわばる。一言目に掛ける言葉が見つかる前に、賢二郎が顔を出し私は焦って名前を呼んだ。

「け、賢二郎!!」
「この距離で声でけーよ。」
「あの、この前のはゴメン。川西があんなことするなんて私も思わなくて…ぜんぜんそんなんじゃないから!」
「中入れ。」
「え?」
「いいから早くしろ。」

賢二郎は私を引き入れると、内側からガチャリと部室のドアを閉めた。

「え、なんで?」
「邪魔されたら腹立つ。鍵は俺が持ってるから完全密室。」

賢二郎が言うと妙に物騒な気がしてしまうのは気のせいだろうか。

エアコンで温められた部屋に入り、かじかんでいた両手がじんわりと解凍されていく。しかし、そんなホッとした瞬間すら味わう余裕も与えられず、賢二郎は閉ざした扉に私を追いやり、静かな瞳で私を睨んだ。

「お前さ、太一のこと好きになったの?」
「ち、違う!私は、賢二郎が好きだもん…!」
「ベタベタ触らせやがって、お前無防備すぎなんだよ。」
「そんな…」

賢二郎の指先が太腿を撫で、スカートの中の足の付け根に伸び、布を隔て敏感な部分を撫でる。

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