第5章 シガンシナ陥落〜トロスト区攻防戦
「あの外に……、巨人達が……」
ハンジはこれから巨人に会えるのが待ちきれないようだった。
「今回はどんな巨人に会えるかなぁ……っ⁈奇行種なんか居たりしたら何かもうさいっこぉーなんだけどなぁ〜〜っ!!」
『奇行種なら此処に1匹いるがな』
コイツは部類の巨人好きの変態だ。
ただ単に巨人が好きって訳でじゃあなさそうだが、その理由は明らかになっていない。
「えっ……⁈何処お〜〜っ⁈」
ハンジよ、お前が1番奇行種らしいじゃねえか……。
『此処だ』
そんな2人の茶番の直ぐ後にエルヴィンにより、出撃の号令がかかる。
「前進……!」
壁外調査、そして進出の為の拠点の設置。
この任務を託される調査兵団は人類の叡智の結晶である。
一部の才覚によって生存率は飛躍的に向上したが、それでも尚、巨人の領域への派兵には毎回3割を超す損害が伴う。
それ程、人類と巨人の間には力の差が存在していた。