第4章 最後の希望 (閑話)
そう言って使用人が今度は白い濁った液体が入った浅めのグラスを持ってきた。
『これは……?』
「これは"ダイキリ"さっきのスクリュードライバーよりは強めのカクテルなんだけど、飲んでみてくれ」
ロドリーにそう勧められ、一口飲んでみる。
『ほう……、確かにさっきのよりアルコールが強い。だが、やはり美味いな……。まぁ、女が好んで飲みそうな味だが……』
「よく分かったね!そのカクテルは結構女性に人気なんだ。気に入ってもらえたようで良かったよ。まぁ、縁談の話は本当に残念だけどね」
ロドリーは苦笑いをしながら指で頬をかく。
『その話については申し訳ねぇと思ってる。だが、わた……し……は……?』
「……!」
段々思考がぼうっとしてきて視界がぼやける。
『あ……?なん……』
私は力が入らず正常に座っていられなくなって机に突っ伏してしまった。
「リヴァイさん……?」
すっげぇ眠い……、
そんな感想を最後に私は意識を飛ばした。
ふと目が醒める。
此処は……?
目線だけで辺りを見渡すと、誰かの寝室のようだった。
その時、ガチャリ、と誰かがドアを開けて入って来た。
「やっと目覚めたかい?」
ロドリーはそう言って私の横にある椅子に腰かけた。
「ビックリしたよ……。まさか君がお酒に弱かったなんて。気を失うとは思わなかったからね」
『それは悪かった。……、してロドリーテメェ……。これは一体どういう事だ……?』
私がそんな事を訪ねた理由。
それは、
『こんなとこに縛りつけやがって何がしてぇんだテメェは』
私の手首とベッドの上の柵がネクタイで縛られていたからだ。
「君が……、君が悪いんだよ。僕は別にこんな事するつもりじゃなかったのに……。普通に見送る筈だったのに、」
ロドリーは椅子から立ち上がるとベッドに上がり、私の身体を跨いだ。