第4章 最後の希望 (閑話)
私がエルヴィンに着いて行くと決めた日から1年が経ち、私の巨人討伐の成績や評価は急騰していった。
そして、今ではもう地下街出身というレッテル貼りが無くなり、優秀な成績からか、寧ろ私を羨望の眼差しで見る奴らが増えていった。
そんなある日、私へと一通の手紙が宛てられた。
「リヴァイ、君に少し話がある……、」
壁外調査から戻ってすぐ、私はキースから呼び出しをくらった。
「これなんだが……、」
そうしてキースが取り出したのは高そうな封筒の一通の手紙。
「開けてみてくれ」
そう言われ手紙を開けてみると……、
【親愛なるリヴァイ様、改めてご挨拶申し上げます。私はリゲル・ガナード卿の息子、ロドリー・ガナードと申します。私の事を覚えていますでしょうか?いえ、貴方が私の事を忘れてしまっていても無理はありません。私は貴方にとって何百と助けた人々の中の1人でしかありませんからね……。今回何故私が貴方に手紙を宛てたのかというと、率直に言います。"貴方に一目惚れをしてしまったから"です。出来れば私は貴方と永遠を添い遂げたい。いえ、それは厚かましい願望でしたね……。それが成せなくても貴方に是非一目会って話がしたい。一週間後に私の屋敷でパーティがあります。それにご出席なさっては頂けませんか?ご返答お待ちしております。ロドリー・ガナード】
『……、何だこれは』
唖然とした。
私宛てに求縁の手紙だと……?
ただコイツの事は覚えがある。
まさかあの貴族のご息子だとは思っていなかったが……、
『それで……?これを私にどうしろと?』
「ガナード卿……。一度聞いた事はあるだろうが、かなり名のある貴族だ。ロドリー氏はもし、お前がこの縁談を飲むと言えば我々、調査兵団への資金を投資する事を約束した。選ぶのはリヴァイ、お前だ……。もし断る場合でもそのパーティには出席して直接断りを入れんとならんな……、」