第2章 悔いなき選択 (前編)
『ぐぅぅうッ……!!』
「………ッ!!」
強い眼光を放つスカイブルーに吸い込まれそうになる。
しばらく違いに剣を押し合っていると、
「よせ、周りをよく見ろ」
『……ッ⁈』
横目で周りを伺ってみると、調査兵団の奴らに捕らえられたファーランとイザベルの姿があった。
「離せッ……!この、チッキショー!!」
「リヴァイ!」
クソッ……、アイツらは捕まっちまったのか。
仕事は失敗だが、ファーランとイザベルの命には変えられん……。
カランッ……
リヴァイはナイフを持っていた手を緩めてこれ以上抵抗はしない、とナイフを地面に落とした。
すると、その男はリヴァイの手を離し、押し付けていた剣を退ける。
「状況判断が早いな」
男は満足そうな顔をしていた。
コイツが今何を思っているのか、私には分からない。
この男の表情は、読めねぇ……。
私達は手を後ろに組まされて手錠を掛けられた。
これから尋問でもされるのだろう、当然の事だがな……。
リヴァイ、ファーラン、イザベルの3人は横一列に正座されられていた。
スカイブルーの目の男が3人の前に立ち、私達が使っていた立体起動装置のアンカー部分を取り出した。
この男がこの団体のリーダー格の奴か。
確かにこの男には私ですらも何かを見抜かれているような感覚を味わった。
納得がいく。
「いくつか質問をさせてもらう。これを何処で手に入れた?」
「……、」
「立体起動の動きも見事だった。あれは誰に教わった?」
「……、」
誰も答える気がないと悟ったリーダー格の男はリヴァイの目の前に来ると立ち止まった。
「お前がリーダーだな。兵団で訓練を行った事があるのか?」
私はお前らには何も答える気はないという意思を露わにして目の前の男を睨みつける。
すると、後ろにいた男がリヴァイの頭を鷲掴んで泥水へと叩きつけた。
『ぐッ……!!』
「て、テメェッ!!」
それを見てたまらずイザベルが怒りを露わにする。