第7章 中間テストの時間
E組のシステムには一応救済処置が用意されている
定期テストで学年186人中50位に入り、なおかつ元の担任がクラス復帰を許可すれぱ差別されたこのE組から抜け出せる
だが、もともと成績下位のうえこの劣悪な学習環境ではその条件を満たすのは厳しすぎる
ほとんどのE組生徒は救済の手すら掴めない負い目からエグい差別も受け入れてしまうそう
殺せんせーに言われてみんな校庭に集まった
殺「イリーナ先生、プロの殺し屋として伺いますがあなたはいつも仕事をするとき用意するプランは1つですか?」
イリーナ「...いいえ本命のプランなんて思った通り行く事の方が少ないわ
不測の事態に備えて予備のプランをより綿密に作っておくのが暗殺の基本よ」
殺「では次に烏間先生
ナイフ術を生徒に教えるとき重要なのは第一撃だけですか?」
烏間「...第一撃はもちろん最重要だが次の動きも大切だ
強敵相手では第一撃は高確率でかわされる
その後の第二撃、第三撃をいかに高精度で繰り出すかが勝敗を分ける」
「結局何が言いたいんだよ」
殺「先生方のおっしゃるように自信を持てる次の手があるから自信に満ちた暗殺者になれる
対して君達はどうでしょう
[俺等には暗殺があるからそれでいいや]と考えて勉強の目標を低くしている
それは、劣等感の原因から目を背けているだけです
もし先生がこの教室から逃げ去ったら?
もし他の殺し屋が先に先生を殺したら?
暗殺という拠り所を失った君達にはE組の劣等感しか残らない。そんな危うい君達に先生からの警告です
第二の刃を持たざる者は...暗殺者を名乗る資格なし!!」
そう言って殺せんせーはくるくる回って校庭をきれいにした
殺「もしも君達が自信を持てる第二の刃を示せなければ、相手に値する暗殺者はこの教室にはいないと見なし校舎ごと平らにして先生は去ります」
渚「第二の刃...いつまでに?」
殺「決まっています。明日です
明日の中間テスト、クラス全員50位以内を取りなさい
君たちの第二の刃は先生達がすでに育てています
自信を持ってその刃を振るってきなさい
仕事を成功させ恥じることなく胸を張るのです
自分達が暗殺者であり...E組である事に!!」