第4章 4話
彩夏の朝はご飯作りから始まる。
相澤が好きな物をそれとなくおかずに混ぜたりしてご飯をきちんと食べもらうのだ。
相澤はあまり朝が得意ではないので、ご飯が作り終わり次第、直ぐに起こしに行く。
2階に続く階段を登りながら普段なら聞こえるはずのない相澤の声が聞こえてきた。
(相澤)
「────はい。やはり、マス───にオー──────が。いや、大丈────一緒に─────。了解です、失礼します。」
相澤の失礼しますという声で彩夏はドアをノックした。
コンコンコン
(彩夏)
「消太にぃ?起きてるの?入るよ。」
(相澤)
「あぁ。
マスコミにオールマイトさんが雄英に就任したことが漏れたらしい。
校門前はマスコミでいっぱいだとさ。だから今日早めに一緒に出るぞ。」
(彩夏)
「そっか...でも、私1人でも行けるよ?
いくらヒーロー活動してるからって顔が割れてる訳でもないし。」
(相澤)
「そうだが、知ってる奴は知ってるだろ。撮られたら困る。」
わかってくれと言いたそうな瞳が
彩夏に向けられた。
(彩夏)
「分かった、じゃあ早く出ないといけないね。朝ごはん、食べよう?」
(相澤)
「あぁ。」