第3章 3話
唯食べるだけの食事に耐えられなかった相澤が爆豪に話しかけた。
(彩夏)
「爆豪くんはどうして雄英に来たの?」
(爆豪)
「............日本で1番ヒーロー科が充実してるからだろーが。」
(彩夏)
「...それはそうだね。」
(爆豪)
「...てめぇはどーなんだ。」
爆豪の問いかけに相澤は一瞬正直に答えるか迷い、嘘を伝えた。
(彩夏)
「...爆豪くんと同じ。ここが、プロヒーローになるには1番近い。」
(爆豪)
「そーかよ。」
また、二人の間に沈黙が走った。だが、先程の様に禍々しさはなくなっていた。
(彩夏)
「ヒーローになりたいって思ったきっかけは?」
(爆豪)
「オールマイト」
(彩夏)
「君もその口か。」
(爆豪)
「...人の話は最後まで聞けやくそモブ!!!」
(彩夏)
「え、まだ話し続いてたの?それはごめん。続きどうぞ?」
(爆豪)
「オールマイトと“ブラスマン”。」
(彩夏)
「ッッ!!
.........ブラスマンも...?」
(爆豪)
「そーだったらわりぃんか。」
(彩夏)
「...いや、悪くないよ。あの人だけだもんね、オールマイトと同等の力があったのは。」
(爆豪)
「......あぁ。」
爆豪は相澤が急に動揺している理由が分からなかった。
爆豪がぼーっと相澤を眺めているとき、相澤は帰る準備をしていた。
(彩夏)
「じゃあ、私帰るね。ハンバーガーとかご馳走様でした。また学校で。」
相澤はそう述べたあと、直ぐに店内から出ていった。
(爆豪)
「っは?てめぇ勝手に帰ってんじゃねぇよ!!!」
相澤が出ていった後、数秒固まった爆豪は相澤を引き留めようと直ぐに追いかけていった。
だが、相澤は店内から出ると直様路地に入りテレポートして直接家に帰っていたのだった。
そうとも知らない爆豪は相澤を探していた。
(爆豪)
「くっそ...あのモブ...
ぜってぇ明日覚えとけよ!!!!」
爆豪の声だけが道路に木霊していた。