第3章 3話
(彩夏)
「ところで飯田くん。ちょっとヒーロー過ぎない?私たち...」
(飯田)
「?どういうことだい?」
(彩夏)
「ほら...爆豪くんって素で敵じゃん?逆に私らは敵になりきれてなくない?」
(飯田)
「爆豪くんはナチュラルに悪いが今回の訓練に関しては的をいているわけだ...
ふむ...ならば僕も敵に徹するべきなのだ...これも飯田家の名に恥じぬ立派な人間になるための試練!なりきれ!!
俺はぁ...至極悪いぞぉお」
飯田は相澤の言う通り敵に扮してセリフを言い始めた。
すると
(麗日)
「ブフッ」
飯田が1人で敵に扮しているのを見た麗日は笑ってしまったのである。
結果オーライと言うべきなのだろうか。
(彩夏)
「あ、お茶子ちゃんやっと来たねー待ってたよー?」
(飯田)
「君が1人で来ることは爆豪くんが飛び出した時点で判っていた!
触れた対象を浮かしてしまう“個性”だから先程────」
(彩夏)
「この部屋の家具...全部捨てちゃった」
(飯田)
「これで君は小細工出来ない!
ぬかったなヒーロー!!フハハハハ!!」
(麗日)
「様に...!!なってる...!!」
(彩夏)
「あ、褒められたねー」
(麗日)
『ジジッデクくん!!』
(緑谷)
『ジジッ麗日さん!どう!?』
(麗日)
『彩夏ちゃんと飯田くんに見つかっちゃった!ごめん!
今ジリジリと...』
(緑谷)
『ジジッ場所は!?』
(麗日)
『ジジッ5階の真ん中フロア!』