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【ヒロアカ】ImageHero Dream

第9章 9話


彩夏はまたも心臓をバクバクとさせ、表情を強ばらせた。

(爆豪)
「黙れモブ!!ここからはよ出るぞ。こんなとこ入ってるところバレたらめんどくせェ」

(彩夏)
「…ごめん、出よ─────」

ザワザワ、と廊下のすぐ向こうからヒーローたちの声と足音が響いてきた。
ここからドアの外にでても良かったが、生憎ドアの外からもヒーローたちの気配がする。先程まで考えがまとまらなかった彩夏だったが、この窮地が逆に彩夏の頭を冷静にした。

(彩夏)
「…勝己。今外に出てもヒーローがいる。黙って私の後ろを着いてきて。絶対に話さないで。」

なぜそんなことを言われているのか、分からない爆豪は不服そうだったが、静かに頷く。

それを見た彩夏はすぐさま個性を使い、爆豪を透明化させた。

かなり長い廊下は入り組んでおり、知らないものが彩夏の部屋へたどり着く事は不可能に近い。もっとも、彩夏の部屋だけでなく他のヒーローたちの部屋にも部屋ごとにプレート等貼っている訳では無いので目的の部屋へとたどり着くのにも地図を暗記しておかねばならない。

彩夏を見つけたヒーローたちは必ずと言っていいほど、挨拶をしに来た。

「お久しぶりです。お元気でしょうか?
先程の1回戦、素晴らしかったです。」

深々と礼をするヒーローたちに彩夏は軽く会釈をし、

「お久しぶりですね。元気です。ありがとう。
じゃあ、引き続き任務よろしくお願いしますね。」

と、なんとも淡白な挨拶を返しスタスタと部屋へ歩き出す。






時々、後ろを確認しながら。




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