第9章 9話
(エンデバー)
「むッ
では、提案だ。お前はまだ許嫁がいなかったな。特別に焦凍を────」
(彩夏)
「口を慎みなさい、轟炎司!!貴方、自分が何を言っているのか分かってるの?!
貴方が欲しいのは私ではなく、私の個性と私の血統、そして相澤家の後ろ楯…
"あんなもの"は家から出すべきではなかった。苦しむのは、私たちだけでいい。一般人に危害が及ぶとも考えずに行動したのは彼らの汚点です。」
エンデバーは何も言わず、黙ったまま彩夏を見つめていた。
(彩夏)
「黙ってないで、何か言ったらどうなのよ…
次、その話を私にしたら契約、切らせていただきます。」
(エンデバー)
「…だがっ!お前にとってもいい話だったのでは無いのか?!」
(彩夏)
「現No.2ヒーロー、エンデバーに通達します。これより、私の名のもとに契約を──────」
深呼吸をして、途中息を挟まずにいい切ろうとした時、
「申し訳ない」と、今にも消え入りそうな声で謝罪を入れる。
(彩夏)
「…本当にそう思ってるのか、疑問ですね。」
そんな謝罪を受け入れながらも文句を言うが、エンデバーは珍しく何も言い返しては来なかった。自分の置かれた立場が分かっているのだろう。