第9章 9話
遡ること5分前─────
(切島)
「作戦どーするよー」
(瀬呂)
「緑谷が誰と組むか見ずにこっち来ちまったからなー」
(爆豪)
「んなもん俺が───」
爆豪が言い終わらない内に彩夏がはい、と小さく手を挙げる
(彩夏)
「作戦なんだけど
恐らく彼、緑谷くんは逃げの一手だと思うの。彼自身グイグイ来る性格でもない。
で、あの様子だと彼と組むのは麗日さん、サポート科の発目さん、そして常闇くんかな。騎手は緑谷くん。
そしてサポート科は自分が作ったものに関しては装備OK。だから緑谷くんが何か浮かせられるものを装備して、麗日さんの個性と組み合わせて空中に逃げていくと思う。
だから、彼らが浮いている時が狙い目。
個性で浮ける人達は限られて来るから団子状態になりにくく、ダークシャドウだけ気をつければいい
その時に勝己の個性で緑谷くんに飛びつけば、勝己は方向転換自分で易々と出来るけど
緑谷くんはそう簡単には移動が出来ない───
落ちてくる時は瀬呂くんのテープと私が創るテープで勝己を回収すれば完璧」
(切島)
「天才...か...?」
(瀬呂)
「天才だ...」
(爆豪)
「...チッ」
(彩夏)
「じゃあ、これで決まりね」
(彩夏)
「今、あの装置壊れなかった...?」
(切島)
「壊れたな!」
(瀬呂)
「爆豪!」
(爆豪)
「分かってる!!!!」
BOMB!BOMB!
あっという間に爆豪は緑谷の近くまでに飛び上がる
(爆豪)
「調子乗ってんじゃねぇぞクソが!」
(緑谷)
「常闇くんっ!」
緑谷が叫ぶと常闇の個性、ダークシャドウが爆豪の行く手を阻む
爆豪も負けじとダークシャドウに爆発を向けるがダークシャドウには効かず、ただ煙が周囲を煙たくするだけだった
(彩夏)
「瀬呂くん!行くよ!」
(瀬呂)
「あぁ!!」
瀬呂と彩夏が個性で爆豪を回収に向かう
《騎馬から離れたぞ!いいのか?アレ!》
(ミッドナイト)
「テクニカルなのでOK!地面に足ついてたらダメだったけど!」