第9章 9話
しかし、轟は切島の言葉には従わず
(轟)
「仲良しごっこじゃねぇんだ
なんだっていいだろ」
彩夏はと言うと、上鳴と2人で爆豪をいじり倒していた
(彩夏)
「いやー、やっぱかっちゃん最高だよ!!!
あはははははははははっ」
(上鳴)
「かっちゃぁぁん♡♡」
(爆豪)
「てめぇらぜってぇ殺す!!!」
爆豪の言葉に彩夏と上鳴は更に笑い声を大きくした
そこに
(轟)
「相澤...お前にも勝つ」
と、急に彩夏の名前を出した
(彩夏)
「え...?私?」
なんでなんで?と、彩夏は動揺が隠せていなかった
(轟)
「お前も相澤先生に目、かけられてるよな」
(彩夏)
「は?
そんなんじゃ
ないよ」
彩夏が考え込んでいる間に時間は刻刻と過ぎていて
気がつけばミッドナイトが第1種目を発表し終えているところだった
(爆豪)
「おい...彩夏...」
聞いてんのか、と彩夏の頭をパァンと殴る
そこで初めて彩夏は反応した
(彩夏)
「痛いよ...何?」
(爆豪)
「俺が1位になったら────」
爆豪の言葉は最後まで彩夏には届かなかった
周りがゲート前に集合しており、そこでより一層ザワザワとしていたからであった
底で彩夏がもう一度聞き直そうと試みたが、運悪くミッドナイトがスタート!と声を掛けたため
爆豪は舌打ちをし、個性を使って前の方へ飛んで行ってしまった