第8章 8章
昼休みの終了を告げるチャイムが1年A組の教室に響き渡る
チャイムがなった時点では誰も立ち歩いているものはいない
けれども空席がひとつ
ぽつん、と存在する
それを見た爆豪はイライラとしたのか、貧乏揺すりをより一層激しくした
そんな爆豪をよそに周りではヒーロー基礎学である、『現代社会』──つまり、ヒーローの歴史学を担当する先生は誰なのかと盛り上がっていた
ガラガラ、と教室の大きなドアが開く
そこには18禁ヒーロー、ミッドナイトが立っていた
(ミッドナイト)
「さぁさぁ!私の可愛い有精卵達!今日から現代社会が始まるわよ!!
ちなみに私は近代ヒーロー美術史も担当するからよろしくね!」
(A組)
「よろしくお願いしまーす!!」
(ミッドナイト)
「いい子ね!
じゃあ早速教科書の──」
ミッドナイトが教科書のページ数を伝えようとした時、ある人が手を挙げた
(飯田)
「ミッドナイト先生!
相澤さんはどこへ行ったのでしょうか?!」
飯田の質問にA組がざわつき始めた
(上鳴)
「また彩夏いねーじゃん!」