第8章 8章
(彩夏)
「あれは...私をできるだけ映さないようにさせるためのプログラミングですから...
お礼を言うのは私の方です」
(根津)
「それでも、ありがとう
集計の方もいけそうかい?」
(彩夏)
「えぇ、全て手配済みです
あの課は雄英体育祭の集計の為と言っても過言ではありませんから」
それは過言でしょ...と根津がつっこむ
(根津)
「あの課はヒーローとサイドキックになりたいもの達やチームアップの要請を繋げる窓口的存在じゃないか
毎年仕事を頼んでおいてアレだけど...いいのかい?」
(彩夏)
「いいんですよ
あの課は多忙期と閑散期がありますから」
それより、お昼ご飯食べていい?と彩夏が根津に問う
根津が頷くと彩夏は嬉しそうに微笑み、いただきますと両手を合わせて合掌しお弁当箱を開け始めた
(根津)
「そう言えば、体育祭当日のヒーローの配置とかはもう決まってるのかい?」
その言葉で何かを思い出した彩夏は口に入っていた卵焼きを急いで飲み込み、タブレットを忙しなくタップする
(彩夏)
「そうそう!!それを根津さんと一緒に決めようと思って!今日は来たの!」
思い出してよかった、と彩夏はウィンナーを口に放り投げた
(彩夏)
「じゃあまず、校門の所からなんだけど──────」
2人でワイワイとヒーローの配置を決めていた時、突然昼休みの終了を告げるチャイムが鳴り響いた
(根津)
「彩夏、次の授業は──」
(彩夏)
「...ヒーローの歴史学なの
睡ちゃんにも許可はもらってあるから大丈夫」
(根津)
「そうだったのか...じゃあそのまま続けようか!」