第7章 7話
ガチャッ
(彩夏)
「ただいま」
(マイク)
「おじゃましまーす」
帰ってきた後も必要なこと以外話そうとはせず、家の中には静けさがあった。
彩夏が再び話そうとしたのは、夜寝る前の時間帯だった。
(彩夏)
「ひざしくん、今日、ありがとうね。
一緒に居てくれて」
(マイク)
「いーってことよ
可愛い可愛い娘の為だしな」
そう言いながらマイクは彩夏の頭を撫で回す。
(彩夏)
「ははっ私ひざしくんの娘じゃないけどね」
(マイク)
「そんなケチ臭いこと言うなよぉ!!」
(彩夏)
「ケチ臭いって...
さっき、ごめんね?急に大声出したりして」
(マイク)
「あんなの俺にとっちゃあ叫ぶうちには入んねぇよ」
(彩夏)
「そうだね...
ひざしくんにあそこに行って欲しくなかったの。あそこは、人の行くところじゃないから。
うちの会社、全て一族経営してるじゃん?
それに直系は私しかいないから何とかして私に取り入ろうとか、息子を婿に入れようとか、私を消そうとか...いろいろある
派閥争いも激しいし
消太にぃが時々会社に行くだけで嫌味言われるのに、ひざしくんがあそこに行けば確実に社会から消される。」
(マイク)
「...まじかよ」
彩夏の話した内容に言葉に詰まるマイク。
(彩夏)
「ごめんね、こんなこと話す予定なかったんだけど...
うちの家の汚い部分言っちゃったし...」
(マイク)
「俺は話してくれてハッピーだぜ?」
(彩夏)
「...え?」
まさか、そんな返しが帰ってくるなんて思ってもいなかった彩夏は素っ頓狂な声が出た。
(マイク)
「だって、彩夏とイレイザーを助けてやれる」
聞いてなかったら助けてやれねぇだろ?とマイクは続ける。
(彩夏)
「ッ!
ひざしくん...ありがとう」