第7章 7話
(相澤)
「おい、うるせぇマイク」
先程、彩夏と話している時のような口調はどこかへ行ったのか。マイクに放った言葉は棘で溢れてる。
(マイク)
「Oh...ソーリーソーリー!
邪魔する気はなかったんだぜ、でも、イレイザー着替えとか!忘れたら大変だろ!」
邪魔してるっつー気持ちがあるんなら入ってくんな、と相澤がマイクに突っ込む。
彩夏にはそれが“着替え持っててくれてありがとう”にしか聞こえず笑っていると、
(相澤)
「彩夏...何笑ってるんだ」
(彩夏)
「消太にぃって素直じゃないなって思って。」
(相澤)
「...そんなことはない」
(彩夏)
「そんなことあるんだよ
私お茶とか買ってくるね。ひざしくん
はコーヒーでいいでしょ?」
(マイク)
「イエスイエス!頼む!」
(彩夏)
「じゃあ行ってくるね」
彩夏は、扉を閉めて売店がある地下へと下がる階段を降りる。
やっぱり慣れない...と小声で呟いた彩夏。
相澤がヒーロー活動をして怪我を負い入院になった時、いつも扉の前で時間を過ごしてからしか病室に入れなかった。
もし、消太にぃが私から離れることになったら...?
私、1人で生きていける...?
答えはNOだ。