第10章 現れた幼馴染み
瑠花「でも先輩……蓮がいなくなってもう1週間も経ってるんですよ?あいつが強いのは知ってますけど、流石に心配です……」
瑠花が目に溜まった涙を拭いながら鉄に言う。
鉄「そうだな。オレだってあいつが心配だ、早くあいつを見つけないとな……」
迅「けど、ホントに何処に行ったんだ…?オレ達に何も言わずにいなくなるような奴じゃねぇし、何かあったのは明らかだ。まさか、あの叔父にどっか連れてかれたんじゃ……」
鉄「その可能性は充分あるな」
迅「よし、オレちょっともっかい蓮の家行ってみます」
瑠花「え、今から?もうすぐ授業始ま…ってちょっと、迅!?」
そう言うとすぐ瑠花の話も聞かずに屋上を飛び出した迅。
後には余りの行動の早さに呆気にとられる瑠花と笑いを堪える鉄が残った。
瑠花「あいつ、これから授業始まるってのに……仮にも生徒会副会長が授業ほっぽって……」
「あたしも行きたかった…」と最後の方にボソッと言ったのは聞かなかった事にしておこう。
鉄「あいつは蓮の事になると凄いからなw ま、イイじゃないか。先生にはお前からなんとか言っておいてやれよ?」
瑠花「うげ…よく考えたら次の授業数学だよ。はぁ〜、あのハゲ話が長いんだよなぁ〜……」(泣
瑠花は盛大な溜め息を吐くと苦笑いする鉄と一緒に屋上を後にした。