第11章 認めた想い
〜 蓮side 〜
数分後、やっと泣き止んだ迅はゆっくりとあたしから身体を離す。
蓮「…落ち着いたか?」
迅「う…ん……」ズビッ
鼻を啜る迅の顔は涙で濡れているわ目は充血しているわでヤバい。
それを見てあたしは思わず吹き出した。
蓮「ハハッ、ヒッデー顔w」
そう言って笑いながら迅の目の縁に残る涙を指で拭う。
これじゃこの間と立場が逆だな…。
迅「…あれ?つーか、なんでオレこんな所にいるんだ?崖から落ちた筈なのに……」
蓮「崖?それって、あの海の見える崖か?」
迅「ああ…お前ン家に行った帰りに寄ったんだ。そしたら崖の下になんか光の穴があってよ…見ようと思って身を乗り出したら落ちちまって……」
蓮「そうか…お前もあの崖から……」
飯「あの、蓮さん…説明をお願い出来ますか?」
2人で話を進めていると、後ろから悟飯の声がした。
振り返ると、みんな話に着いて行けず呆然としている。
そんな中で…
(ピッコロ…?)
何故かピッコロが、とても辛そうな顔をしてるのが目に入った。
(あいつなんで、あんな顔してんだ…?)
飯「…蓮さん?」
蓮「あ…ああ、悪りぃ悪りぃ」
ピッコロが何故あんな顔をしているか気になるが、まずは迅の事を説明するのが先だ。
ひとまずピッコロの事は頭の隅に置いておこう。
蓮「とりあえず中入ろうぜ?デンデとポポにもこの事言わなきゃいけねーから…中で説明するよ。迅、ついて来てくれ」
そう言って立ち上がり、神殿の中に入る。
みんなもあたしの後に続いて神殿に入ってきた。