好きになってもいいですか。~声優さんと恋をしよう~
第5章 不安
すると
「お、梶くんじゃん、おはよ~」
「神谷さん、おはようございます!」
いきなりの神谷さんとの対面で、心臓が飛び出そうになる
私は思わず梶さんの後ろに隠れた
「ん?梶くんこの子は?」
神谷さんが私を見つけて梶さんに問う
「この子は俺の従妹の美南梢ちゃんっていいます
高校生なので今は夏休み中で、俺の家に遊びに来てるんです」
「へえ~そうなんだ、梢ちゃんよろしくね」
あいさつされたからには、こっちも返さないといけないので、梶さんの後ろから出てきて
『み、美南梢です
よろしくお、お願いします!』
と、つっかえながら言った
「梢ちゃん、声優さんが大好きなんですよ
だから、神谷さん前にして固くなっちゃってるみたいです笑」
「お、そうなんだ
てゆーことは、俺のファンでもあるのかな?」
『も、もちろんです!』
私は思わず声を張り上げる
「そっか、嬉しいよ、ありがとう」
そう言って神谷さんはニコリと微笑む
(ああ…神谷さんスマイルは生で見るとたまらない…)
「じゃあ、俺は先にスタジオに入ってるよ」
「はい、今日はよろしくお願いします!」
「うん、梢ちゃん、また後でね♪」
『はい!』
神谷さんは廊下の一番奥にあるスタジオに向かっていった
(まさか、あの神谷さんとお話するなんて…)
私が感動に浸っていると
「梢ちゃーん、まさか、神谷さんに惚れちゃった~?」
『当たり前じゃないですか!生の神谷さんですよ?そりゃ好きにもなりますって…!』
「ふーん…」
私は梶さんの問いに熱くなりながら返したが、なんかおもしろくなさそうな顔をしている
(熱すぎて引いちゃったかな…?)