好きになってもいいですか。~声優さんと恋をしよう~
第5章 不安
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「あー楽しかった♪」
『つ、つかれた…』
梶さんが気に入ったものを全て買って
今は帰り道を梶さんはルンルン
私はヘロヘロになって歩いている
予想通り、化粧品売場でも
パッケージが可愛かったり発色が良かったり
私に似合ったり…
そういう物は全てカゴに入れてった梶さん
数えたら30個くらいあったので
さすがに多すぎるから減らしてほしい、と頼んだら
25個になっていた
(いや、5個しか減ってない…)
とにかく
私は体力的に、というよりも
精神的につかれたのである
『梶さん~、買っていただいたのは嬉しいんですけど、なんか申し訳なくて…』
「気にしなくていいから、今日は買った中から好きな服とかコスメとか選んでオシャレしてね」
『はい…』
「それに…」
梶さんは私の耳元に口を寄せて
「自分が選んだものをつけてるのみると、
束縛してるみたいでちょっと興奮するし♪」
今まで聞いたことのないような低い声で呟いた
『!!なっ…!』
「ふふっ、ほーら、早く帰るぞー」
ご機嫌な梶さんの後ろをテクテクと連いていく
(梶さんって、たまにSのスイッチ入るよね~…)
そう思いながら
私は梶さんの背中をジーッと見た